野菜の森へ(育て方のこだわり) 「野菜の森から 大地の声を あなたに届けたい」 ―私たちからのメッセージ― こんにちは!藤井農園です いつまでも、この大地と共に生きていく―「大・地・共・生」をモットーに、北伊豆・函南は田代(たしろ)の小さな集落で年間約20種類の野菜を、薬を使わず、不必要に耕さず、丹精こめて育てています。 野菜たちの「ごはん」は畑に敷き詰められた刈り草や落ち葉、そして少量の米ぬかとなたね粕。陽を浴びて、風の歌を聴きながら、彼らは草や虫たちと共に大きくなっていきます。 もし私たちの農法に名を付けるなら、自然から学ぶ「自然学農法」でしょうか・・・。 〈自然が幸せであること。そのために人が出来ることとは何か?〉 名もなき「小さきものたち」に学びながらの試行錯誤の日々です。 まだまだ至らぬ若輩者ですが、私たちのいわば「子供たち」が皆さんの命の糧となり、お役に立つことが至上の喜びであり誇りです。 どうか大地の声があなたの元にも届きますように・・・。 現在の耕地面積は約55a、ブルーベリー園(三島市佐野)が20aがあります。 《野菜の主な販売先》 マックスバリュ函南店・函南間宮店・函南大土肥店。 熱海来宮神社裏手のカフェ「季(き)の環(わ)」店内など。 「未来のある野菜」を目指しています 大地の声のままに、常に自然に学び、野菜と人が共に喜ぶ育て方をしたい― なぜ私たちはそう思うのか?それには理由があります。 私たちは農薬と化学肥料を使わない野菜を栽培しています。 認証の取得はしていませんが、有機JAS法では「有機栽培」にあたります。 しかしあなたはご存知ですか? たとえ「有機栽培」であっても、その野菜を口にできない人たちがいることを…。 それは経済的理由からではありません。体が拒絶してしまうのです。 その理由はまだはっきりとは解明されてはいませんが、次のようなことが指摘されています。 @家畜由来の抗生物質や農地の過剰肥料分による硝酸態窒素などの蓄積 栽培前・栽培中・栽培後に用いられる有機質肥料に由来するものです。 硝酸態窒素とは、窒素の一形態です。それは化学肥料由来であれ有機質肥料由来であれ地中に生じます。 これを作物が過剰に吸収し、蓄積された硝酸態窒素を多量に人間や家畜が摂取することで、一種の中毒が起こることがわかっています。 A遺伝子組換え品種や一代交配品種など人工交配による影響、もしくは種子消毒用農薬への反応 野菜の品種そのもの、または種子自体への消毒や種子用母本の栽培中に撒かれた農薬によるものです。 BJAS有機認証制度で許可された農薬・肥料によるもの あまり知られてはいませんが、ある種の植物のエキスやミネラルに近い農業資材を数種、用いてもかまわないことになっています。 それらに由来するものです。 食べたくても食べられない人たち、役に立ちたいのに食べてもらえない野菜たち。 こんな不幸を生まないためにも、私たちは、誰もが口にできる「未来のある野菜」を育てたいと心から思っています。 そのための栽培方針として藤井農園では5つの項目を掲げました。 名付けて【クインテット栽培方針】。 クインテットとは音楽用語で「五重奏」のこと。 5つのこだわりをハーモニーに例え、願いを込めて名付けました。 【クインテット栽培方針】 @栽培期間農薬不使用=2002年就農当初よりあらゆる化学・自然農薬、生育調整剤(ホルモン剤など)、微生物資材(EMなど)を一切使っていません。 (ちなみに「無農薬」と明記するのは法律違反のため、「栽培期間農薬不使用」が無難な表現です。) A低肥料=家畜由来の肥料は使わず、米ぬか・ナタネ油カスを材料に発酵させた「ボカシ肥料」のみを自家作成し少量使用中。 「過度に肥大させるため」ではなく、適正に生育するための「体を育てる養分の補い」として使う、というスタンスです。 B刈り草被覆=作物の生育環境を一定に保ち土を守り育てる「衣服」として、畑全面を刈り草で被覆し表土からの土作りを行っています。 土壌中に残留するビニルマルチは使用しません。刈り草は通路の雑草や耕作放棄地・管理地の除去雑草、道路わきの落ち葉です。 C不耕起=「土の成り立ち」を守るために播種・定植・収穫に伴う手作業以外の、機械力(トラクターや耕運機など)による土壌構造の破壊を行いません。 多年性を除く雑草もなるべく抜かずに刈り、落葉床(畝の下に溝を掘り、落ち葉を目いっぱい入れて土を埋め戻す技法)を作成する際にも表土を可能な限り戻すようにしています。 D自家採種=その風土に合った作物を育てるため、ナス科・ウリ科・マメ科を中心に一部の野菜にて種子を自分で採り用いています。 購入種子もF1(一代雑種)を避け、なるべく固定種を選んでいます。育苗に使う床土は、落ち葉100%堆肥と自家製くん炭、ボカシ肥料の混合です。 私たちがイメージする将来的な畑は、クインテット(五重奏)のハーモニーを奏でる「野菜の森」とも呼べる姿。 真に永続的な「森」であるためにも、私たちは可能な限りビニールなどの石油資材の使用を控え、機械に頼らない育て方をしています。 収量については慣行栽培の7割程度が目標です。 〜大地の声のままに〜 藤井農園 NEXT 藤井農園の栽培の歴史 のページへ ☆ |