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藤井農園 栽培の歴史


藤井農園の栽培法の遷移について(露地野菜)


2002年(平成14年)、千葉より移住。函南町田代にて新規就農。


【最初の数年は、「培養土」(主に、畑土・モミ殻・米ぬか・菜種カスを5・2・2・1の割合で混ぜ、2〜3ヶ月発酵熟成させた肥料)と、河川敷の刈草を一年間寝かせた「草質堆肥」と有機質肥料(米ぬか・ナタネ油カス)で栽培。いわゆる有機栽培。】

収量はまずまずあるものの、アブラムシ等の害虫の発生が比較的多い。慣行農法から転換した畑は、土の豊かさ・土壌微生物の多様性が回復するまでに時間がかかり、禁断症状的に病害虫が発生する。


平成14年
作付面積 9月までは20a 9月からは60aに増える それとは別に共同で水田20a
栽培品目 約25品目
栽培方針
 ・無農薬無化学肥料
 ・草質堆肥2トンと培養土6立方メートルを使用
 ・F1購入種子使用
 ・耕起栽培
 ・輪作栽培
                  
平成15年
作付面積 60a それとは別に共同で水田30a
栽培品目 約40品目
  栽培方針
 ・無農薬無化学肥料
 ・草質堆肥10トンと培養土5立方メートルを使用
 ・F1購入種子使用
 ・耕起栽培
 ・輪作中心、ジャガイモの連作開始

平成16年
作付面積 60a 水田10a
栽培品目 約50品目
  栽培方針
 ・無農薬無化学肥料
 ・草質堆肥20トンと培養土4立方メートルを使用
 ・F1購入種子使用中心、一部自家採種
 ・耕起栽培
 ・輪作中心、ジャガイモの連作2年目

平成17年
作付面積 65a(内1.5aはハウス) 水田12a
栽培品目 約50品目
  栽培方針
 ・無農薬無化学肥料
 ・草質堆肥20トンと培養土4立方メートルを使用
 ・F1購入種子使用中心、一部自家採種
 ・耕起栽培中心、キャベツ・ブロッコリー不耕起開始
 ・輪作中心、ジャガイモの連作3年目、キャベツ・ブロッコリー連作開始

平成18年
作付面積 65a(内1.5aはハウス) 水田12a
栽培品目 約50品目
栽培方針
 ・無農薬無化学肥料
 ・草質堆肥20トンと培養土2立方メートルを使用
 ・F1購入種子使用中心、一部自家採種
 ・耕起栽培中心、キャベツ・ブロッコリー不耕起2年目
 ・輪作中心、ジャガイモの連作4年目、キャベツ・ブロッコリー連作2年目



【2007年(平成19年)、リンゴの木村さん等の影響もあって、無肥料栽培(化学肥料も有機質肥料も使わない)を始める。】

有機物を全く入れずに耕しながら栽培することによって、土に含まれるべき有機物まで消耗してしまい畑が砂漠化してしまった。「グランド・ゼロ」とも呼ぶべき状態に陥る。


平成19年(当時の予定)
作付面積 85a(内1.5aはハウス) 水田10a
栽培品目 約50品目
栽培方針
 ・無農薬無化学肥料
 ・草質堆肥5トンを使用
 ・F1購入種子・在来固定種使用、一部自家採種
 ・耕起栽培中心、キャベツ・ブロッコリー不耕起3年目
 ・連作中心、ジャガイモの連作5年目、キャベツ・ブロッコリー連作3年目 ニンジン・サトイモ・ダイコン・ハクサイ等、連作開始


「野菜の森のクインテット」に向って今後の方針(当時)

無農薬   現状で完全に実施
無肥料   一部実施。平成19年秋作より全面実施
不耕起   一部実施
連作    一部実施
自家採種  一部実施
無農薬   現状維持
無肥料   完全に実施(育苗時に草質堆肥のみ使用予定)
不耕起   長期的・段階的に完全実施を目指す
連作    長期的・段階的に実施面積を増やす。作付の都合、完全実施は難しいと考える。
自家採種  長期的・段階的に実施品目を増やす。可能な限り完全な実施を目指す。



【2008年(平成20年)、自然農の川口由一さんの考えに触れ、耕さない農業、不耕起栽培に移行。無肥料は継続するも、積極的に畑にススキなど多様な雑草を刈り敷く。】

刈り草で被覆することで地表から土作りをし、毎年少しずつではあるが畑が肥沃化する。しかしその肥沃速度は遅く、病害虫はあまり発生しないが収穫物は少なく小さい。



【2010年(平成22年)、1月よりキミサワに出荷開始。8月より三島市佐野芙蓉台のブルーベリー園を引き継ぎ収穫開始。】



【2011年(平成23年)、落葉床を始める。
落葉床とは、畝の下に幅30〜40センチ、深さ40〜50センチの溝を掘り、落葉を埋め入れる方法。掘り返すことで物理的に土を柔らかくし、落葉を埋め込むことで下からも土を作ることが出来る。】

落葉床を作ることによって明らかに作物の生育が良くなり、収穫量も大幅に増え始める。ただし落葉床を作るには労力がかかり、必要な数だけ落葉床畝を作るには4〜5年はかかる。


2015年(平成27年)3月現在、落葉床は必要とする畝の7〜8割は終了し、あと1〜2年で完成予定。
ただし畑の全畝(現在は主に2畝に1本作成している)を落葉床にするとなると、さらに数年を要する。



※栽培方法の記録はこの年で途切れている(農場主がサボった…苦笑)ため、2019年現在の栽培方針を以下に記す。



2019年(令和元年)現在の栽培方針


@栽培期間農薬不使用=2002年当初より農薬散布は一切していない。
(ちなみに「無農薬」と明記するのは法律違反のため、「栽培期間農薬不使用」が無難な表現である。)
A低肥料=米ぬか・ナタネ油カスを材料に発酵させた「ボカシ肥料」を自家作成。
B刈り草被覆=畑全面に刈り草を被覆して作物の生育環境を一定に保ち、表土からの土作りを行う。
C不耕起=落葉床を作成する際にも表土を可能な限り戻すようにしている。
D自家採種=ナス科・ウリ科・マメ科を中心に多くの野菜を自家採種している。


栽培面積 畑5.5反、ブルーベリー圃場2反(三島市)


現状の取り組みについて詳しくはブログ「くいんてっとふぁーむ ya-jinの日記もしくは藤井望Facebookへドーゾ。


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